2019-01-01から1年間の記事一覧
夏にハンモックを置いてから、ねむる時もねむる気がない時もハンモックに揺られていて、今もハンモックに身を預けている。昼には、解凍した蒸し鶏と、甘長と牛肉をXOで炒めたのを半々で詰めたたんぱく質弁当を食べた。夜には、外に出ると、夜に外に出ると、…
雨が降って、街は、道は、濡れていた。紫陽花は濃い青を湛えて、溢れんばかりにしている。猫は中にいる。フランス人の老夫婦は道に迷っていた。教会はどこか? ——下に降りる。それで右に曲がって、また坂を登る。——そんなはずはない。青い橋が見えない。青い…
いい風が吹く季節。 いくつかの諦め、というか受け入れ、をここ半年ほどで色濃くした結果、いっか、一日が小さな部屋で過ぎていっても、と思うようになった。 朝起きて、納豆ごはんかなんか食べて、雑事をこなして、終えたら珈琲を淹れてぼんやりしたあと、…
パワー・ワードが表出する パワー・ワードの表出のない者もある 前者は慎み深くありたいものだ。 自分を振り返ると、パワーワードが出る所以というのは、解の出ない問いに対して、感覚的に、ある解を知っているからだろうと思う。鼻と皮膚が知らせ、何者でも…
社会との共通言語を持たないさみしさと辛さは(一人だとひたすらたのしいのですが)いまや計り知れない湖になってしまった。 断罪や線引きが日常であればこそ、この湖には踏み込まれないように、とするつもりが。分からない、と言ってわたし以外がわたしの分…
本当の友人であるTaitoくんとの散歩がめちゃくちゃ楽しかったです。ざくろが植えられた恐れ入谷の鬼子母神と、とても立派な寛永寺に行きました。本当の友人であるということのありがたさを思います。今のところすべて彼のおかげですが。 国語の大幅な改変に…
週半ばのお休み。ぽっかり空いた穴みたいな春の陽気。突風。 いつも通りの時間に起床し、決めていた雑務をこなす。名曲「セロリ」を聞きながら掃除機をかける。セロリ、セロリって曲名も名曲名だ。でも八百屋では「セルリー」として売ってるところが多い。か…
2月23日(土) 起きて、起きたのかな、あまり覚えていないけど、たぶん起きて、雑事をこなしたあとで、吉祥寺に行こうかなと思って外に出た。寒さの底は先週か先々週に過ぎたようで、芯を冷やすような空気ではない。総武線のホームで、西へ向かう電車と東へ…
もうすぐ春だ。今冬は部屋にこたつを設置し、他にも暖房器具を導入したので、かなり暖かく穏やかに過ごせたものの、やはり鼻をくすぐる春の空気はうれしい。散歩にも出られるし、缶ビールも飲める。 ソファに座っているのが<諦め>それ自体で、自身の重みの…
ただの記録に。 2月3日(日)『ひかりの歌』をユーロスペースにて鑑賞した。概要を知らずに見た。ひかり、ひかり、ひかりって……わたしにとってはかなり違うものだ。凡庸な<ひかり>を切り取った短歌に、何をも飛びこえない映像だった。けど、いやな感じでは…
内臓全般に痛んでいて、 立ち上がるのにいててて、座っていてもいててて、と言ってててて。 夜は、映画『阿修羅のごとく』を見ました。
fluを発症。 昨晩の高熱はおもしろかった。とりあえず休もうと床に入り、布団にくるまるとすっと眠りに落ちた。2時間後に目が覚めて、熱を測ると38.7。こりゃいよいよ。39になったら解熱の薬を飲もうと決めて、青い犬の目を開く。『青い犬の目』は、その日届…
コートのポッケの中に、割れたソフトサラダが入っていた。バス停へと向かう道すがら、ポッケから割れたひとかけらを取り出して、街の音に溶かすように食む、ハムハムハム。もうひとかけら、食む、ハムハム。バス停へと急いでいた。老朽化が進むびっくりガー…
飲まなくてもいいワインも、注いでしまえば飲み始める。もうushimitsu。 ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』を読了。 かけがえのないチャーミングな本だった。出てくる人たちは、半分くらいが孤独で、求めていて、求めている、何をだろう、一言でいえないよ…
抱負1近ごろは、おいしい肉豆腐とはどんなか、を想像して試している。今まで積極的に肉豆腐に関わってこなかったので、苦戦している。居酒屋でも頼まないし、子どもの頃に食べた記憶もない。 お醤油で甘辛くやるのが一般的らしいが、味噌仕立てや塩味もある…
12時間労働したあとで、なんだかぼーっとしていた。お風呂で落語(志ん生)をきいたり、お風呂あがりにぼーっとして落語(志ん朝)をきいたりした。 やっと家にネットを引いたから、お風呂で落語がきけるのがとてもいい。 それから、この愛はメッセージ僕に…
救急車のサイレンの音、どこから? とても近くで、でも小さな音で、どこからしてる。首をちょっと右に、ちょっと左に、左右に振ってもどの辺りに止まっているか分からなかった。猫かな。野良猫。と思って菜箸を持って、玉こんにゃくを転がすと、キュッううう…
蛇に追い回されたり、昼に食べたホルモンラーメン(ホルモンラーメン?)のせいでとてもお腹が痛かったり、電車乗り継ぎのために途方もない人混みをしばらく歩いたり、こたつから出るなんてとても無理だし、<ジカンモドル>、夢のなかで劇場に向かったり、…
わたしは遅刻していて、目覚めたら出掛ける時刻を30分も過ぎていたから。お風呂場からぴしゃぴしゃと水の音がしていて、ああ、またシャワーの蛇口の閉めるのが弱かった、と思ってねむいねむい重いからだを引きずって、婆のように止めに行く。いつもが多少閉…
東京には街がいくつもあって、そのひとつひとつにいくつかずつの記憶がある。 下北沢に初めて降りたときのことを覚えている。 餃子の王将まで下る道に、なんか得体の知れない甘い匂いがしていた。たくさんの人が歩いていて、誰も冬の青空のことは気にかけて…
ほとんど、でもなく、全くすべての淡いに名前が付けられない淡いというのは、感情みたいなもので、常に蠢いていて、ないことがないないことがないのに、名前が(つけられ)ないから、説明ができないし、説明ができないなんて無責任、いや、無責任? というか…
そうするとどんな意味があるのかとか、ルールとか規範みたいなものには比較的興味がない。たぶん。そのときそれが起きたなら、そうだったんやろなと受け入れてきたし、いまもまだ受け入れている。たぶん。比較的。もうこうしていくしかないかもしれんな、と…
今年は、今日から日記をたくさん書いていこうと思います。 なんでもすぐに全部忘れて曖昧な、声にも言葉にもならない、うたの手前の、ヒステリー球みたいな、あるいはなんだか説明のつかない埃みたいなものだけ積もっていくので。 私はもう絶望した。 孤独と…