1月31日(木) The First Bad Man

飲まなくてもいいワインも、注いでしまえば飲み始める。もうushimitsu。

 

ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』を読了。

かけがえのないチャーミングな本だった。出てくる人たちは、半分くらいが孤独で、求めていて、求めている、何をだろう、一言でいえないような、言えるけど言ってしまいたくないような、って感じでほんとうは多分分かっているものを、分かったとしてしまわずに求めていて、求めるうちに今、どこにいるのかさっぱり、どこまできたんだろう、はて、ほとほと、ああ、困った、と泣き笑いをしていた。残りの半分は、そんな人たちと「親しみをもって」「関わり」「自分」の「働き」を「全うして」「助けたり」「助けられたり」「毎日精一杯」「でも時にはズルもしながら」いる、と、見る人もいるかもしれない。でも、それは分からない。分からないし、そんな「」は最悪だ。「」「」「」「」「」「」「」。10年前に読んでいたら「」「」「」「」「」「」「」だった。あと10年経ったらなんでも出来そうな気がするって思ってた10年前。いまなんにも——やっぱりそんなの嘘で、やっぱり何も出来ないけど、でも泣き笑いは、誰だってしているかもしれないと思う。私も。あなたも。誰だってね。だから、出てくる人みんなから目が離せなかった。かけがえない本。また読みたい。

岸本佐知子さんの訳文ももちろん好きだった。ポーチをダッシュした。というような箇所とか。わたしの迷いをかるうく超えて、羽が生えるみたいな気持ちになる。雲のない青空と似ている。青っ!!!! みたいな気持ち。

 

明日は、池袋から浅草までバスに乗ることに決めている。

初めての路線のバスだ。すうごく楽しみ。

浅草に行くのはいつぶりだろうか。