2020年2月8日(土)

書かずに置いて、いつの間にかもう2020年になっている。

書かなかったというか、書けなかった。たぶん、働きすぎている。

いまは、いまのお仕事と次のお仕事への間の空白期間に立つことができて、無意味に休んだり、眠りすぎたり、久しぶりに連日お昼寝をしたり、ヨーグルトに蜂蜜をかけて食べたり、久しぶりに人にお手紙を書いたりして、やっと体内の騒音が消えてきた。

 

先週は、家でブリジットジョーンズの日記、Midnight in Paris、映画館にてパラサイト、を見た。どれも見たというよりは聞いたという感覚。わたしは読むより見るより話すより、聞くのがいいんだろうなと、思うようになってきた。読むときも読むというより聞いているし、見ることはできていないと思うし(実際にも、視野検査を受けるようにと何度も眼科に言われている)、話すのなんか一番不得手だ。これからは、苦手なところは見て見ぬ振りをし、聞くこととにかく音を、ことばだとしても音として聞くことを、書くにしても音で書いている、していくのだろうと、他人事のように思う。

 

先月は、東京工業大学に行って、石牟礼道子さんについての講演を聞いた。あなたそれはひとりにならなきゃだめねえ。と、石牟礼さんの声で再生される。まあなあ。そら。

 

そのあとでおこした曲、ゴロリとよくできた。中心の旋律は3年くらいずっと寝ていたもの。ないものを探すより、寝ていたものおこした方がうまくいく。これで大きめの曲が3つそろって、組になり、録音したいと思う。

 

会いたい人にはなかなか会えないけれど、会おうと思えば会いにいくし、そもそも、わたしが会いたい人たちというのはそれぞれ、言葉のことを思っている人だから、言葉のことを思っている人に三秒で打てる一行のただの意味、なんて、意味がないし、これからは手紙や日記を書くよ。明日は古くからの友だちに、1年ぶりに会いにいく日。