1月30日(火)

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人を見る

 

頭の弱いジェルソミーナは、石を見てよろこび、急に踊り出し、吹けないラッパに夢中で息を吹き込み、笑い、言葉少なに意思疎通する、と、だいたい私も同じようなものであるのだが、それについて説明書きで白痴と言われていて、そうか、私は白痴なのか、今のここじゃなくて、たとえば1954年イタリアでもそういう振る舞いは白痴なのか、と知った

 

ジェルソミーナ、大きく目を見開き、あるものをまず受け入れ、怒鳴られ、働かされ、弱く、更だった

ザンパノ、分からないからまず怒鳴る、分からないことは分からないが威張る、けれど、ジェルソミーナをすてるも受け入れもせず、現状に対する疑問はなく、単に粗野で、やはり更だった

 

旅芸人の珍貴さ、はじまりからおわりまで貫通するしなやかなメロディ、ぼろの車、ザンパノが最後に涙を流すがふと冷めたらやはり彼は粗野で無思慮に戻るんだろう予感、他